DAW(DTM)とはご存知、音楽の“マルチチャンネル録音(打ち込み)”の事です。
たとえアコギ1本の弾き語りスタイルにしても、ちゃんとした録音でギターや歌を録りたいものです。
ここ数年でアプリや、周辺機材も随分安くなりました。コストパフォーマンスと手軽に持ち運べるという事を考えると、iPadとDAWアプリのGarageBandが入門としては最適でしょうか。最近のバージョンアップで一新した凄さにちょっとビックリしたのと、とても安く実現可能なので紹介したいと思います。
まずは、初めての方に、DAWって具体的に何が出来るのか?を説明しないといけませんね。
▼マルチチャンネル録音。
これはご存知ですね。チャンネルをいくつでも追加出来るので、例えば歌を何度も歌って、後で聞き直して、Aメロは2ch,サビは3chを使うのように“いいとこ録り”や、ひとりコーラスも出来ます。
このiPad-GarageBandのセットで、知人の家に、ピアノ演奏だけ貰いに行く、コーラスだけお願いにいく。という事も出来ますね。
▼クォンタイズ(よれたリズムの修正機能)
例えば「だいたい俺がドラムを正確に叩ける訳ないでしょ」という方、それは私もそうです(笑)。DAWにはクォンタイズという機能がついていて、“だいたい”でハイハットをチチチチチチチチと叩いても、きちっと16Beatあるいは8Beatと指定すればリズム通りになおしてくれます。ドラムに限らず何の楽器にでも、それは適応します。
▼ピアノが弾けないし無理でしょ?
実は私もまったく下手ですが、問題ありません。ドミソの鍵盤を押していれば、アルペジオをやってくれるという機能があったり、例えば、左手を先に録音して、後で両手で右手分を弾く事もできる。4小節ずつ、止めては録音して、というのも可能(笑)他人には見せられませんが、結果オーライです。リズムのズレも前出クォンタイズで治せます。
▼MIDIキーボード/音源
GarageBandには、キーボード(アプリ)も内蔵されていますので、なしでも大丈夫ですが、そのうち欲しくなるでしょうね。
MIDIキーボードは通常のエレキピアノなどと違って、楽器自体が音を持っていません。あくまで情報を送るだけで、アプリの方に用意されている音源を鳴らすのです。GarageBandの音源を見ると、一応ほぼ潤沢にオーケストラ音源まであるようです。また、メロディーだけでなくドラムやパーカッション・効果音等などもキーボードで入れます。
▼エフェクターは?
当然、リバーブやレピートエコーは各種あります。その他、考えられるエフェクターはまず網羅しているでしょう。エレキギターのアンプをいくつもの中から選び、ディストーションやクランチなどもメニューに含まれています。
加えて、これはMIDI信号で録音するので、ピアノで弾いたものを、後にチェンバロの音にしたり、ハープにしたり等も出来ます。エフェクターも同じく、録音後でもすべて変更が出来ます。(生録音は不可)
▼難しそうで踏み込めない
本題のDAW機材です。
今回はコスパがよく移動も出来るという事で、iPad+GarageBandを考えましたが、紹介するものすべてはパソコンでも使用出来ますので、スキルアップしてパソコンで本格的なDAWをやりたくなっても大丈夫です。
iPadは、所有されている方も多いので、予算に入れず。「3万円コース」を考えました(笑)。工夫すればまだ少し下げられるかもしれません。
▼DAWアプリ
機材を購入する前にまずは「GarageBand」をダウンロードして触ってみて下さい。
こんな事が出来ます、タップ(指)でコントロール出来るのもiPadならではですね。
★iPad
DAWは容量がかなりのものになるので、iPadをお持ちでも、沢山の写真や音楽をまずPCに移して下さい。また【USBメモリー】などを用意し、そこにデータを保存していきます。本体にファイルを保存するのは容量的にストレスですね。
★マイク ex;「iRig マイク」
廉価ですが、高性能のコンデンサーマイク、歌入れには特に欲しいです。
参考価格 ¥6,700
★オーディオインターフェイス ex;「iRig Pro I/O」
楽器やマイクなどと本体の間に使う中継機材です。前出コンデンサーマイクを使う場合はインターフェイスに電源供給依存をするので、ファンタム電源対応のものでないといけません。ギターのジャックもコンデンサーマイクのキャノンも双方入力可能です。
【注】これは入力がひとつなので、ギター2本を一緒にとりたい場合は、別のものを揃えて下さい。
アコギやエレキギターでライン入力録音も当然可能。エレキギターは動画で見たように様々なアンプやエフェクターが用意されています。(これは電池でも動作します)
参考価格¥15,000
★MIDIキーボード ex;「CORG micro Key Air」
・アプリにもキーボードでは手の感触もなく使いづらいですね。これは一番小さいタイプの25鍵ですが、オクターブキーがあり、音幅の調整が可能です。
・iPadには端子がひとつしかありませんので、ワイヤレスのこちらを用意します。
参考価格¥7,900
★私はLogicPro XでDAWをしてますので、これを使うとしたらゼロからでなく、Logicで作ったアレンジ音源を仮MIX2chに落としたものを、iPadに入れ、移動先で録音したものをまた、Logicのマルチチャンネルに戻す作業をします。
以上、簡単に説明しました。
やりだすと誰の手もわずらわせず、宅録が出来、大変面白いです。ギター1本でアルバムというのもいいかもしれませんね。また、移動して、防音された練習スタジオなどでも録音出来ます。
初めてのDAWのお勧めでした。